Windows 11 の Clash Verge Rev:遅延テストでノードを選び、ポリシーグループ(policy-groups)を切り替える実務ガイド(2026)
Windows 11 に Clash Verge Rev を入れて 購読まで済ませた方向けです。「遅延テストはどこ」「ノードを手動で指定したい」「ポリシーグループ(policy-groups)の 节点选择 と 自动选择 を切り替えたい」といった検索意図を、Verge Rev のウィンドウ型 UI の操作順に落とします。初回インストールや TUN の選び方は Windows 11 初回セットアップ記事 との棲み分けです。
この記事で扱う範囲(検索意図のすり合わせ)
本稿は「ゼロから exe を入れる手順」ではなく、日常運用でノードを賢く選び、出口セット(ポリシーグループ)を切り替えるところに焦点を当てます。具体的には、(1) Proxies(プロキシ) 画面での 遅延テスト(ベンチマーク)と並び替え、(2) 手動ノード指定のしかた、(3) 購読テンプレに含まれる policy-groups(中国語テンプレでは「节点选择」「自动选择」など)の開き方と切替、(4) Rule モードとの組み合わせの整理、の四つです。
グループとルールの関係は proxy-groups とルールのガイド が下地になります。macOS のメニューバー型 ClashX Pro で同じテーマを学びたい場合は ClashX Pro の遅延テスト・ポリシーグループ記事 が対になる読み物です。用語の索引は チュートリアルページ も参照してください。
Clash Verge Rev の操作感(Windows 11 はウィンドウが主戦場)
Clash Verge Rev は Windows 向けのデスクトップ GUI クライアントで、Clash Meta(Mihomo) 互換コアを内包します。ClashX Pro が macOS のメニューバー中心なのに対し、Verge Rev は左サイドバー+メインウィンドウでプロファイル、プロキシ、ログ、設定を扱うのが基本形です。トレイアイコンからも一部操作できますが、遅延テストとノード切替の主入口は Proxies タブと覚えると迷いません。
ここで押さえておきたいのは、画面に並ぶ ポリシーグループ名は設定ファイルの proxy-groups に書かれたラベルそのものだという点です。中国系プロバイダのテンプレでは日本語 UI でも「节点选择」「自动选择」「故障转移」など中国語名のまま出ることが多く、検索で「policy-groups どこ」と調べても YAML 上の同名グループを触っている、と理解するとスッキリします。
手順 1:有効なプロファイルと購読を最新にそろえる
遅延や出口切替の話の前に、いま Clash Verge Rev が読んでいるプロファイルが意図したものかを固定します。左サイドバーの Profiles(プロファイル) または同等の一覧で、日常利用の購読にチェックが付き、Running(稼働中) 状態になっていることを確認します。ノード一覧が空、または古いままなら、更新(Update)ボタンで取得し直します。
購読 URL の失効や認証エラーは 購読 URL の FAQ に整理してあります。CFW から乗り換えたばかりで画面に慣れていない場合は CFW から Clash Verge Rev への移行記事 も併読すると、メニュー名の対応表が頭に入りやすくなります。
手順 2:Proxies 画面で遅延テスト(ベンチマーク)を実行する
遅延テスト は、各サーバーに対して小さな HTTP リクエストの往復時間を測り、一覧上に ms(ミリ秒) として表示する機能です。Clash Verge Rev では Proxies タブを開き、画面上部または各グループ横にある稲妻アイコン・Test Latency・延迟测速のようなボタンから一括またはグループ単位で実行できます。完了後、数値列が並び、昇順・降順で整列できるビルドが一般的です。
注意点は三つあります。第一に、テスト URL は proxy-groups の url フィールドやクライアント既定に紐づくため、職場回線やプロバイダのフィルタでその URL だけ遅くなることがあります。第二に、Ping に近い短い TCP 系の成否と、実ブラウジングの長い TLS セッションは別物で、数値が良くても特定サイトだけ失敗するのは普通に起きます。第三に、UDP や QUIC を多用するアプリでは、HTTP ベンチマーク結果と体感が食い違う場合があります。
ベンチマークだけ成功して実サイトが固まるときの読み方は ログパネルでタイムアウトを切り分ける記事 が次の一手になります。url-test グループが参照するテスト URI が遮断されていると、UI 上だけ激しくタイムアウト表示される罠にも注意してください。
手順 3:ポリシーグループ(policy-groups)を開いて出口を選ぶ
購読テンプレは多くの場合、(1) 全体出口の GLOBAL、(2) 用途別の 手動選択(select) グループ(例:节点选择)、(3) 遅延で自動切替する url-test 系(例:自动选择)、(4) fallback(故障转移)系、を組み合わせます。Clash Verge Rev の Proxies タブでは、これらのグループ名が折りたたみ可能なセクションとして並び、クリックで展開して配下ノードを見られます。
操作のコツは、「いま疑っているのはどの階層か」を決めてから触ることです。ブラウザ全体の出口を一時的に固定したいなら GLOBAL 側の選択を変える、ストリーミング用に用意されたグループがあるならそちらを優先する、国内ドメインは購読側で DIRECT に落ちる設計かを確認する、という順が扱いやすいです。
ダッシュボードやトレイメニューにある Rule / Global / Direct の切替も重要です。初心者が Global に固定し続けるとルールをすっ飛ばしてしまうため、通常は Rule を主に据え、ピンポイントで様子を見たいときだけ一時的に触る、と覚えておくと安全です。モードの違いは 初回セットアップ記事 の Rule 節と整合します。
手順 4:手動ノード指定(select 型)と自動選択(url-test 型)の住み分け
节点选择 のような select 型グループでは、Proxies タブでサーバー名をクリックするだけでチェックが移り、即座にそのノードが出口候補になります。ストリーミングや金融ログインのように出口 IP を固定したいときに向きます。選んだあとは、実際にそのドメインがそのグループ経由で流れているか、ログまたは対象サイトで確認するのが確実です。
一方 自动选择 のような url-test 型は、一定間隔でベンチマークを回し、設定された条件で勝ち馬を選び直します。GUI からは「自動で動いている」ように見えても、YAML 上では interval や tolerance の値が大きいと切替が鈍く感じられます。手動で別ノードを選びたいときは、select 型のグループ側を触るか、ルールが参照しているグループ名を特定してから変更してください。
運用の現場では、「普段は url-test に任せ、手元で詰まったサイトだけ select を一時的に別ノードへ寄せる」という二段構えがよく出ます。どのトラフィックがどのグループに落ちているかは、Connections(接続) 画面やログでアウトバウンド名を追うと早いです。深掘りは カスタムルール入門 と併読するとつながりが見えます。
Windows 11 固有の確認:システムプロキシと TUN
ノードを切り替えてもブラウザに反映されない第一候補は、システムプロキシがオフのままであることです。Verge Rev の設定で「システムプロキシを設定」に相当するトグルがオンか、トレイメニューからも確認してください。TUN モード を併用している場合は、プロキシ非対応アプリにも効きやすい反面、他 VPN との競合が出やすいので、症状が複雑なときは一度 TUN をオフにしてシステムプロキシ運用に戻し、遅延テストとグループ切替だけで再現するかを見ます。TUN の仕組みは TUN モードの記事 が参考になります。
UWP 系アプリだけ挙動が違う場合は UWP とシステムプロキシの例外記事 を先にチェックすると、ノードを総入れ替えする前に原因が切り分けられます。
よくあるつまずき:数値は良いのに目的のアプリだけ失敗する
第一候補は DNS です。名前解決が国内キャッシュや DoH 経路に引っ張られ、ルールが期待するドメイン照合とズレると、プロキシに載る前に止まります。第二に、対象アプリが システムプロキシを無視している、別の VPN やフィルタと二重化している、というケースです。第三に、ルールの上からの優先順位で意図しない DIRECT や別グループに先にマッチしているパターンです。
切り分けは、ベンチマークの結果よりも接続ログを正にする方が早いです。ブラウザなら拡張機能の独立 DNS をいったん切り、Edge と Chrome を比較する、なども古典的ですが有効です。詳細なログ読みは前述の ログパネル記事 に譲ります。
よくある質問
ベンチマーク URL を自分好みに変えたい
多くの場合、購読が再配布するたびに YAML が上書きされるため、恒久的な変更は Mixin や Profile Override などのローカル上書き機構、またはプロバイダ側のテンプレ修正が必要になります。Mixin の触り方は Mixin 覆写の記事 を参照してください。変更前にバックアップを取り、購読更新で消えても戻せる状態にしておくのが安全です。
Proxies にグループが多すぎて運用がつらい
それは購読テンプレの proxy-groups 設計がそのまま表に出ている状態です。よく使うのが二~三個に絞れるなら、自分用の軽い YAML でグループを再構成する、プロバイダの簡易モードを使う、といった整理が効きます。完全に GUI 側だけで「隠す」ことは難しいことが多いです。
Clash for Android の遅延テスト記事と同じ操作?
考え方(ベンチマークで並べ替え、select で手動固定)は共通ですが、Verge Rev は Windows デスクトップ向けで Proxies タブが中心、Android 版はアプリ内の別レイアウトです。Android 向けは Clash for Android の遅延テスト記事 を参照してください。
まとめ
Windows 11 上の Clash Verge Rev 日常運用は、「プロファイルが正しい → Proxies でベンチマーク → policy-groups とノードを選ぶ → ダメなら DNS とルール優先度を疑う」という短いループに落ちます。遅延の数字は便利ですが万能ではないので、Connections と実サイトをセットで見る習慣を育てるのが吉です。
従来の「国を選ぶだけ」の単一スイッチ型 VPN クライアントは、ドメイン別の出口や policy-groups 単位の切替をユーザーに見せにくく、ルールで国内サイトを直結させるような細かい設計もしづらいことが多いです。一方 Clash 系は 宣言的な YAML と ルールファースト の思想により、用途別の出口設計をテンプレとして再利用しやすく、Verge Rev の Proxies 画面から 遅延テスト と 手動ノード指定 を同じ場所で扱えるのも実務向きです。長期利用を検討するなら Clash ファミリーの最新クライアントを公式導線で揃え、コアと設定が長く効くスタックへ載せ替える選択肢も視野に置くと安心です。